お受験よもやまばなし
小学校受験の勉強法|家庭学習で合格率をアップさせる方法
小学校受験の勉強法を徹底解説!家庭学習の工夫、志望校選びのポイント、生活習慣との関係まで、合格に必要な実践的対策を紹介します。
小学校受験とは?家庭での勉強が重要な理由
小学校受験は、国立・私立小学校を中心に行われる入学試験で、学力だけでなく「思考力・表現力・社会性・生活習慣」などが幅広く評価されます。
特に国立大学附属小学校(例:筑波大学附属小学校や東京学芸大学附属小学校など)では、知識の暗記ではなく思考力や人間性を重視する傾向が強くなっています。
文部科学省 学習指導要領の一部から抜粋
そのため、家庭学習を通して「自分で考え、表現する力」を伸ばすことが合格の鍵となります。
小学校受験の勉強はいつから始めるべき?
小学校受験の準備は何歳から始める?
多くの家庭では、年中の後半(4〜5歳頃)から本格的にスタートします。
ただし「急に受験勉強を始める」のではなく、幼少期からの生活習慣や遊びの中で自然に身につけた力が土台となります。
早期に取り組むべき習慣
- 絵本の読み聞かせ → 語彙力・読解力を養う
- 折り紙や工作 → 巧緻性・空間把握力を高める
- 集団での遊び → 協調性・社会性を育てる
これらは「勉強」というより遊びや生活の延長であり、小学校受験に直結する力を育む学習となります。
小学校受験の科目別勉強法
ペーパー試験の勉強法とは?
多くの小学校受験では「ペーパー試験」が課されます。内容は国語・算数・生活常識の基礎を応用した課題が中心です。
国語分野の勉強法
- 話の記憶:親が短い物語を読み聞かせ、質問に答える練習
- 語彙力:絵カードを使ったしりとりや言葉遊び
- 文章理解:絵本を読んで感想を言わせる習慣
算数分野の勉強法
- 数の認識:具体物を使って数を数える
- 図形認識:パズルやブロック遊び
- 比較・推理:「どちらが多い?」「どちらが重い?」など日常で質問する
生活常識の勉強法
- 季節の行事、植物、昆虫、食べ物に触れる
- 自然科学に触れる(太陽と影の関係など)
- 公共マナーを身に付ける
手先の器用さ:巧緻性(こうちせい)の家庭学習
「はさみ・のり・折り紙」などを使った制作課題は、受験で頻出されます。
家庭では、
- 折り紙をきれいに折る
- 紐通しやビーズ遊び
- はさみで直線や曲線を切る、紙をちぎる。
といった基礎的な練習を継続的に行うと効果的です。
行動観察・集団活動の対策
行動観察は主に、発言力・発信力、思いやり・傾聴力、指示理解などが見られます。集団行動の経験を積み、社会性を学ぶことが大切です。
家庭だけでなく習い事や園生活での経験が役立ちます。
- 順番を守る
- 譲る
- 友達と協力して課題を解決する
これらは親の声かけや家庭でのロールプレイでも鍛えられます。
面接・口頭試問の勉強法
面接では「親子面接」や「子どものみの口頭試問」があります。
- 「好きな遊びは何ですか?」
- 「お友達とけんかをしたときどうしますか?」
といった質問に、自分の言葉で答える練習が大切です。
日常会話の中で質問→答えを整理→表現する流れを繰り返すと効果的です。
また、主語・述語・修飾語を使った文章を答える練習も意識しましょう。
全統オープンでは、小学校受験の課題に合わせた、ゼミやセミナーを実施しています。
ご興味のある方は、全統オープンのイベントページをご覧ください。
小学校受験に向けた家庭学習の実践例
平日の学習スケジュール(例)
- 朝食前:5分程度の音読やしりとり
- 帰宅後:15分間のペーパー演習(国語または算数)
- 夕食後:制作課題(折り紙や工作)や面接練習
短時間でも継続することで「習慣化」され、受験に必要な集中力が育ちます。
休日の学習スケジュール(例)
- 午前:模擬試験や過去問演習(30分×2セット)
- 午後:公園遊びで体力・社会性を養う
- 夕方:本の読み聞かせ・会話の時間・巧緻性強化
勉強一色にするのではなく、心身のバランスを重視することが大切です。
志望校選びのポイント
距離と通学時間
小学校受験は通学が長期間にわたるため、通学時間の負担を考慮することが重要です。往復2時間を超えると子どもにとって大きな負担となり、学習や生活に影響が出やすくなります。
教育方針
学校によって重視するポイントは異なります。
- 国立校:公平性・学力・協調性
- 私立校:建学の精神・特色ある教育(英語教育・探究学習・宗教教育など)
家庭の価値観と合致しているかを確認することが、長期的な満足度につながります。
倍率と受験戦略
人気校は倍率10倍以上になることもあります。そのため「第1志望+併願校」を組み合わせる戦略が現実的です。倍率だけに惑わされず、子どもに合った学校選びを意識しましょう。
全統オープンでは、志望校別のセミナーを実施しています。
ぜひ、学校ごとの特徴を知るためにご活用ください。
家庭学習と生活習慣の関係
睡眠
十分な睡眠は記憶の定着に不可欠です。特に幼児期には、厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」において 1〜2歳で11〜14時間、3〜5歳で10〜13時間の睡眠が推奨 されています。夜更かしは集中力の低下や情緒の不安定さにつながるため、早寝早起きを習慣づけ、学びの基盤となる良質な睡眠を確保することが重要です。
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
食事
毎日のごはんは、受験勉強に欠かせない集中力や記憶力を支える土台です。魚に多く含まれるDHAや大豆製品は脳の働きをサポートするとされ、朝ごはんを抜くとエネルギー不足で学びに集中しづらくなります。規則正しい食生活を整えることが、受験に向けた力を育てます。
運動
運動は体力だけでなく、脳の発達にも寄与します。受験勉強中も外遊びや運動習慣を維持することで、ストレス解消にもなり、試験本番の集中力が高まります。
志望校別の勉強法の違い
国立小学校を目指す場合
国立小は「公平性」を重視し、思考力や協調性をみる傾向があります。ペーパーの難易度は学校により違いがあり基礎力を求められる学校、やや高めの学校とありますが、合格後の学費が安いため倍率が非常に高いです。
→ 対策:模試や過去問を通じた場慣れ、集団活動の練習が必須
私立小学校を目指す場合
私立小は学校ごとに特色があり、「建学の精神」に基づいた出題が多いです。宗教系では礼儀や所作を重視することも。
→ 対策:志望校の教育方針を理解し、それに沿った学習や生活習慣を意識
過去問の活用方法
- 最初は親子で一緒に解く → 問題形式に慣れる
- できなかった部分を分析 → 苦手分野を重点練習
- 解き直しを繰り返す → 「できた!」という自信を積ませる
過去問は「合否の鍵」になるため、直前期は新しい教材に手を出すより、過去問の反復を優先しましょう。
全統オープンでは、家庭学習教材も販売中。ペーパー・制作課題・過去問など。家庭学習を充実させるツールになりますのでご活用ください。
家庭学習や日常生活における成功事例と失敗事例
成功事例
- 毎日20分の読み聞かせを継続 → 語彙力と表現力が大幅に向上し、面接で高評価
- 週末の模試に積極的に参加 → 本番に強くなり、緊張せず実力を発揮できた
失敗事例
- 親が焦りすぎて詰め込み → 子どもが学習嫌いになり、逆効果
- 生活リズムを軽視 → 試験当日に体調不良を起こし、力を発揮できなかった
直前期こそ「慌てず、これまでやってきたことを信じる」姿勢が大切です。
しっかりと過去問や面接の傾向などを振り返っておきましょう。
小学校受験における保護者の悩みと解決策
よくある悩み
- 家庭学習を続けられない
- 他の家庭との比較で焦ってしまう
- 子どもが遊びたがり、机に向かわない
- 塾に通わせるべきか迷う
解決策
- 短時間学習の徹底 → 学習時間、その日のゴールを決めて、成功体験を積ませる
- 比較ではなく成長を重視 → 昨日より今日の進歩を一緒に喜ぶ
- 遊びを学習に転換 → ブロックやお絵描きも立派な学び
- 塾は家庭状況に合わせて選択 → 必須ではないが情報収集には有効
受験直前期に親がやりがちな失敗
小学校受験は「一夜漬け」では合格できません。
日常生活の中で積み重ねてきた家庭学習の工夫が、最終的に子どもの力となります。
- 新しい教材を次々試す → 子どもが混乱する
- 過度なプレッシャーをかける → 自信をなくし逆効果
- 生活リズムを乱す → 睡眠不足は集中力を奪う
直前期こそ「慌てず、これまでやってきたことを信じる」姿勢が大切です。
しっかりと過去問や面接の傾向などを振り返っておきましょう。
受験直前期に親がやりがちな失敗
小学校受験に塾は必須?
必ずしも塾は必須ではありません。ただし、最新の出題傾向や模試情報を得るには専門塾が有効です。
国立附属校は倍率が高いため、過去問演習や模擬試験の経験が合否を左右するケースもあります。
志望校の入試スケジュールを確認し、入試に向けた準備を着実に整えていきましょう。
まとめ|小学校受験の勉強は「家庭学習の積み重ね」
小学校受験は「一夜漬け」では合格できません。
日常生活の中で積み重ねてきた家庭学習の工夫が、最終的に子どもの力となります。
- 遊びを通じて学ぶ
- 家庭学習で基礎力を養う
- 模試や塾を適度に活用する
- 保護者は焦らず、成長を喜びながら支える
このサイクルを大切にすれば、子どもは自然に力を伸ばしていきます。
親子二人三脚で、楽しく学びながら合格を目指しましょう。
